運動不足

「筋肉痛」の原因と付き合い方

運動不足

筋肉痛とは

運動不足を解消しようと急に身体を動かしたり、いつもよりトレーニングを頑張ったり、不慣れな運動や激しい運動をした後に、辛い筋肉痛に見舞われたことはありませんか? 

筋肉痛は、誰もが一度は経験したことがある身近な症状です。

しかし、なぜ筋肉痛になってしまうのか、その原因について知る人は少ないかもしれません。


筋肉痛の原因

筋肉痛は、筋肉に負荷がかかったとき、筋肉を構成する筋線維に細かい傷がつき、それを修復しようと炎症が起きている状態です。例えば、模様替えで1日作業したり、山へハイキングに行ったり・・・
頑張った次の日などに、筋肉痛を経験したことはないでしょうか?

重い荷物を降ろす動きや、坂を下りる、階段を下りるといった動きは、筋肉が引き伸ばされながら力を発揮する運動、つまりは大きな力にブレーキをかけるような動きです。このとき、筋肉に大きな負荷がかかり、筋線維や周りの結合組織が傷ついてしまい、痛みを伴います。


筋肉痛の種類と原因

筋肉痛には以下の2つの種類があります。


即発性筋肉痛

自転車を思い切りこぐような激しい運動をした直後、早ければ運動の最中に起こるのが「即発性筋痛」です。筋肉を集中的に使うことで発生する疲労物質が痛みを引き起こします。


遅発性筋肉痛

運動した数時間から数日後に痛みが起こるのが「遅発性筋痛」で、普段の生活で経験する筋肉痛の殆どがこれに当てはまります。通常は1〜3日間ほどで痛みが緩和していきます。


筋肉痛との上手な付き合い方

筋肉を鍛えている人の中には「筋肉痛が出てこそ効果がある」と考えている方も多いかもしれません。それはある意味正しいといえるでしょう。なぜなら、トレーニングによって筋肉に負荷をかけ、筋線維の損傷が起こると、修復過程で次のストレスに備えて筋肉が太く強くなろうとします。

これを「超回復」と呼び、筋力アップ筋肉肥大へとつながります。


とはいえ、筋肉痛を我慢しながら無理にトレーニングを続けるのは逆効果です。筋肉が十分に回復することができず、「超回復」を妨げてしまいます。トレーニング効果を最大限に引き出すためには、強度の高い運動後は1〜2日空けて休息を取るようにすることもおすすめです。


筋肉痛は慣れるのか

筋肉を鍛えている人は筋肉痛にもなりにくくなります。面白いことに、筋肉は損傷から回復する過程を一度経験するとそれを覚えていて、次の筋肉痛を防御しようとするからです。

そのため、良く運動している人は、その抵抗力がいろんな筋肉について筋肉痛になりにくくなります。ただし、一度抵抗力がついても、しばらく運動しなければその効果は消えてしまいます。

トレーニングは継続して行うことが大切といえるでしょう。


筋肉痛を和らげる方法

筋肉痛を早く治すためには、痛みが続いている間は無理をしないことが一番の対処方法です。

また、炎症を抑えるためには冷やす(アイシング)のも良いでしょう。ただし、運動直後に限ります。

筋肉の回復を助けてあげるには、むしろお風呂などで温める方が効果的です。


アイシングとは、外傷や筋肉痛、関節痛など炎症を起こしている部分を氷を使って冷やし、痛みや腫れを抑制しようとする行為です。


筋肉痛を予防する方法

実は、心理的、精神的なストレスも筋肉痛に影響します。
ストレスは筋肉の緊張状態を高めるだけでなく、痛みを感じやすくさせてしまうのです。
疲れがたまらないようにすること、睡眠不足にならないように注意することも大切です。


ウォーミングアップでストレッチをしよう

普段運動をしていない人は筋肉が細く弱いため、急に激しい運動をすると負荷に耐えることができず、筋肉痛になりやすくなります。

そのため、運動の前にはウォーミングアップとして、ストレッチを行うのがおすすめです。

筋肉だけでなく、筋肉と骨をつなぐ結合組織、腱(けん)の緊張をほぐし、柔軟性を高めてあげることで、筋肉に対する負荷が減り、筋線維の損傷が起こりにくくなります。


水分をしっかりとりましょう

普段から意識して水分を摂るようにしてください。
脱水症状になってしまうと、血流や代謝が悪くなり筋肉の回復も進みにくくなります。


3食バランスの良い食事をとりましょう

とくに筋肉を作るのに必要なタンパク質は意識して摂りたい栄養素です。さらに、筋肉の代謝を助けるビタミン類が含まれる緑黄色野菜や果物も適宜摂るように心がけましょう。


まとめ

いざ「運動するぞ!」と意気込んでも、いきなりでは筋肉痛で炎症を引き起こしてしまい、回復に時間がかかってしまうと、運動を継続できなくなってしまうかもしれません。それは本末転倒です。
運動不足が気になる方は、まず日頃から身体を動かすことを心がけ、無理のないペースで少しずつ筋肉を鍛えていくようにしましょう。

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