口呼吸と上咽頭炎の関係性

健康維持

はじめに

人間の呼吸は、鼻でおこなうのが本来の形であり、鼻呼吸にはさまざまなメリットがあります。

鼻には、鼻毛や鼻水があることで、常に適度な温度や湿度が保たれています。いわば、加湿器のような役割をしているのです。また、外の空気の汚れやウイルス・細菌などは、鼻を通ることで鼻毛や鼻水により捕獲され、きれいな空気になるため、空気清浄機のような役割もあります。

そのため、鼻呼吸をすることで風邪などの感染症の予防になるのです。

鼻の役割り


口呼吸のデメリット


口呼吸には弊害がある

口の中の唾液には、口腔内の細菌をやっつけたり、汚れを洗い流したりするなどの、さまざまな働きがあります。口内には唾液が常に出ている状態が正常ですが、常に口呼吸をしていると、口の中は乾燥、唾液がうまくまわらなくなってしまいます。この状態では虫歯や歯周病の原因菌も繁殖し放題に・・・

また、いびきや睡眠時無呼吸症候群、アレルギーや膠原病、関節リウマチなど、
全身の様々な疾患に、口呼吸が関連していると考えられています。


上咽頭炎とは

鼻とのどの間(鼻の奥の突き当たり)を上咽頭といいますが、この部位への細菌やウイルス感染、身体の冷え(とくに首の冷え)、疲労、ストレス、空気の乾燥、口呼吸などにより上咽頭炎が起こります。


上咽頭炎の症状


予防① 鼻洗浄 (鼻うがい)

鼻洗浄(鼻うがい)は水分補給やうがいでは届かない上咽頭粘膜の乾きを防ぐために有効な方法です。
また、上咽頭に付着した異物もすっきり洗い流すことができます。

家庭でも行える鼻洗浄器が市販されており、これを利用されるのもよいでしょう。



予防② 口テープ

日中起きている時は意識して鼻で呼吸をしているつもりでも、睡眠中に口呼吸になっている人は少なくありません。上咽頭は口呼吸に弱い部位。改善させるには睡眠中も鼻呼吸をする必要があります。




まとめ

口呼吸が原因で、のどの粘膜の乾いてしまい、ウイルスや細菌が体内に侵入しやすくなります。
まずは、のどの乾きを防ぐことを心がけましょう。
そのため、鼻洗浄 (鼻うがい)や口テープが対策としてはおすすめです。

そして、普段の生活の中で、こまめな水分補給も大切です。

この場合の水分はお茶でもよいのですが、カフェインを含むお茶は利尿作用があり、かえって口の乾き感が増すことがあるので、水(ミネラルウォーター)が最も適しているといえるでしょう。