味噌のいろは
味噌は今現在私たちの食生活には欠かせない馴染み深い食品です。
豊富な栄養素を含み、その効果・効能から医者いらずとも言い伝えられており親しまれてきました。
味噌は健康に良いのか
味噌の主原料である大豆は、良質の植物性たんぱく質を多く含む食品です。
栄養豊富な大豆は、発酵することでさらに栄養価が高まるというメリットがあります。
味噌には、生命の維持に不可欠なすべての必須アミノ酸と、ビタミン・カリウム・カルシウム・鉄などの豊富な栄養成分が含まれており、まさに、日本の食生活を支えてきた、とても大切な存在です。
味噌の効果
昔から健康を保つための栄養素として重宝されていた味噌。
今ではさらに研究が進められ、現代の食生活に欠かせない効用が沢山あることが分かってきました。
老化を防ぐ
過酸化脂質と呼ばれる物質が体内で増えると、いわゆる老化が促進されます。しかし、味噌に含まれるビタミンEやイソフラボンの抗酸化作用により、老化を防ぐことが出来ると言われています。
ダイエット効果
食物繊維は腸内を綺麗にしてくれるので便秘解消につながり、ダイエット効果が期待されます。また、味噌の原料となる大豆には、脂肪燃焼を促進する、ロイシンやイソロイシンが豊富に含まれているのもダイエット効果が期待できる点といえるでしょう。
コレステロールを抑制
味噌の主原料である大豆にはサポニンが含まれています。このサポニンはコレステロールの上昇を抑制する効果があると言われています。またリノール酸と大豆レシチンにも、血中コレステロールの上昇を抑える効果が期待できます。
美白効果
味噌に含まれるリノール酸には、しみ・そばかすの原因であるメラニンの生成を抑制する働きがあると農林水産省食品総合研究所の研究により発表され、注目を集めています。
味噌の分類
また、味噌の味は食塩の量と麹歩合によって大きく変わります。麹歩合とは使用する大豆に対する米麹や麦麹の分量比のことで、塩分が一定ならば麹歩合が高いほど麹の使用量が多く甘口になります。
味噌の色が濃くなる理由
味噌は熟成期間が短いと白く、長くなると褐色(赤色)になる性質があります。これは、発酵によって作られた糖とアミノ酸が反応して起こるメイラード反応(褐変反応)というものです。
味噌の保存法
味噌は、おいしさを保つためにも冷蔵庫もしくは冷凍庫で保存しましょう。味噌の特性として、熟成が進むことで色は次第に濃く(褐変)なっていきますがそのまま食べても問題ありません。
より長く味噌本来の風味を楽しむためにも、開封後は味噌の表面の乾きと酸化を防止するためにラップでぴったりとおおって空気に触れないように保管すると良いでしょう。
味噌選びのチェックポイント
味噌は食品ですから、味はもちろん、製造法や原材料なども気になるところ。
そこで、ここでは身体に良い味噌の選び方をご紹介します。
材料がシンプルな無添加が◎
味噌は本来、大豆と麹と水と塩だけでつくられる保存食品です。
しかしながら現代では、発色をよくしたり、カビや細菌の発生を抑えたり、容器の変形を防いだりするために、各種の添加物が使われているものも少なくありません。
<味噌の主な添加物>
・調味料(アミノ酸等)、〇〇エキス:味を良くするために加えられる
・ビタミンB2:色がきれいになるように添加される
・酒精:パッケージが膨らまないように加えられる
その他、保存料のソルビン酸などが添加されている場合もあります。
材料がシンプルで酒精やアルコールを使わず酵母が生きている味噌は、破裂防止のため、パッケージに小さな穴が空いて呼吸ができるようになっているのが特徴といえます。
天然醸造の味噌は味や風味が良い
市販の味噌は早くたくさん作るために、速醸(温醸)という方法で作られることが多くなっています。これは農業でいうとハウス栽培のようなもので、温かくした部屋で味噌を速く発酵させる方法です。
速醸によって2~3カ月で味噌が出来るようになり、消費者は価格の安い味噌を気軽に手に入れることができるようにもなりました。
しかし、ゆっくりと発酵させた天然構造の味噌に比べると、味や風味が落ちてしまうこともあります。
まとめ
良い味噌を選ぶことで、おいしさだけでなく健康にも大きなメリットをもたらします。
- 材料が大豆、米(麹)、塩だけでシンプルなもの
- 1年以上寝かせた天然醸造・長期熟成されたもの
- 無添加で酵母が生きている味噌
味噌選びのポイントを忘れず、ぜひ毎日の食卓に活用してみてください!