白湯(さゆ)に隠された力

健康維持

白湯とは

白湯と言えば、赤ちゃんの粉ミルクを作るときや、胃腸などが弱っているときの水分補給時、薬を飲むときに使うというイメージがあるかもしれません。しかし、白湯の歴史は意外に古く、今から5,000年以上前にまで遡り、インドの伝承医学アーユルヴェーダでは、白湯は人間の体内に溜まった毒素を排出してくれる魔法の飲み物ともいわれ、健康法のひとつとして位置づけられています。


白湯の特徴

白湯はお湯の一種ではありますが、作り方や飲み方においては、ただのお湯とは区別して取り扱われることもよくあります。沸騰させたお湯を常温に冷ました湯冷ましとも区別して扱われています。

一定時間沸騰させることで、水の中の塩素(カルキ)やトリハロメタンといった不純物が取り除かれ、清浄で口当たりがよいのが特徴で、沸騰後、ある程度の温かさで摂取することが一般的です。


白湯の効果

白湯の最も大きなメリットは身体を内側から温めるということです。
そして、そのことによって次のような効果が期待できます。


基礎代謝アップ

白湯を飲むと、全身の血の巡りがよくなり基礎代謝が上がると言われています。
内蔵の温度が1℃上がると基礎代謝が約10~12%上昇し、脂肪燃焼率がよくなります。


美白や美肌

白湯を飲むと、内蔵が温まり腸内環境も整いやすくなると言われています。
血流がよくなればデトックス効果が高まり、肌荒れの原因となる便秘の悩みにも効果が期待できます。

便秘解消には水をたくさん飲むのがよいと考える方もいますが、実はそうではありません。

なぜならば、水を飲むことによって便を柔らかくすることはできても、
たくさん飲んだところで便秘が解消されるわけではないからです。

その点、白湯なら内臓を温めることができ、腸の蠕動(ぜんどう)運動が促進されるため消化力がアップします。これにより、便秘解消効果が得られるのです。


冷えやむくみ解消

白湯を飲むと、身体の深部体温が高くなり血液の循環が促進されます。
それにより、老廃物が排出されやすくなるため、冷え性やむくみの改善にもつながります。


白湯の効果的な飲み方とタイミング

白湯で健康効果を得るには、飲み方とタイミングが重要です。

一度にたくさんの白湯を飲むと、むくみの原因になりかねません。
1日に数回にわけ、こまめに少しずつ、ゆっくりと飲むのが理想的です。


起床時

寝ている間には身体から多くの水分が失われています。
朝起きたら、コップ1杯程度の白湯を朝食の30分程前の空腹時に飲むようにしましょう。


食後

食後、胃が落ち着いた状態で白湯を飲むと、消化を促す働きがあります。
最低でも30分経ってから飲むようにしましょう。


就寝前

就寝前に白湯を飲むことでリラックス効果が働き、心地よく眠りにつくことができます。
また、就寝中の新陳代謝も高めてくれる働きがあるともいわれています。


まとめ

白湯には、健康や美容に嬉しいさまざまな効果・メリットがあります。しかし、最たるものは、身体を内側から温めるということで、ここからいろんな効果が派生しているともいえるでしょう。

健康・美容にこだわっている方は、毎日の生活にぜひ白湯を取り入れてみてください。