ビタミンDの働き
カルシウムの吸収を手助けして、骨や歯の健康にとって大事な働きをするのがビタミンDです。食べ物からだけでなく、日光を浴びることで体内で合成することが出来るというのもビタミンDの特徴です。
カルシウムの吸収や代謝をサポートする
骨格を形成するカルシウムとリンが小腸から吸収されるのをサポートします。また、カルシウムが骨に沈着するのを助けたりするのです。血中のカルシウム濃度を維持するのもビタミンDの働きです。
とりすぎ・不足したとき・どれくらいとればいいの?
ビタミンDにはカルシウムの吸収を高める働きだけではなく、筋力を維持したり・高めたりする働きもあり、転倒予防や骨折予防につながると期待されます。
とりすぎたとき
・高カルシウム血症となり、全身倦怠感や食欲不振、嘔吐などが起きます。
・血管壁や内臓にカルシウムを沈着させます。
・頻尿器結石の原因になります。
・腎不全などの腎障害を起こします。
不足したとき
・乳幼児期に不足すると、骨の変形や軟化などが起こるクル病になることがあります。
・成人で不足すると、骨の変形や軟化などが起こる骨軟化症になることがあります。
・成人の長期の不足では、骨粗鬆症の原因になります。
・低カルシウム血症となり、重度になると手足のしびれや感覚異常などが起きます。
・運動機能が低下します。
とくに妊婦さんはカルシウムを胎児に与えるため、
カルシウムの代謝に関与するビタミンDが不足しないように注意しましょう。
どれくらいとればいいの?
紫外線の多い春から夏のほうが、秋から冬よりも体内のビタミンD濃度が高まります。
そのため、日光に当たらない人は食品からとる必要があります。
ビタミンDとホルモンの関係
身体内の特定の器官で作られ、組織や器官の働きを調節している物質がホルモンです。
活性化したビタミンDはホルモンに近い働きをするため、ホルモンの一種に数えることもあります。
(参考文献)