ビタミンAの働き
ビタミンはAは健康な目とうるおい肌をサポートしてくれる栄養素。
目、鼻、のどの粘膜や、皮膚の潤いを保ちます。また、目が光を感じるときにも深く関わっています。動物性食品に含まれる「レチノール」と、植物性食品に含まれる「カロテン類」があり、カロテン類は体内でレチノールに変わってレチノールの働きをします。
目の健康を守る
薄暗いところでも目が見えるようになります。
皮膚や粘膜の健康を維持する働きも
肌・鼻・のど・目が潤います。
病気を防ぐ
皮膚や粘膜が乾燥するとそこからウイルスや細菌などが入り込んでしまい、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。ビタミンAをとって潤いを保てればこうした感染症を防げます。
とりすぎ・不足したとき・どれくらいとればいいの?
ビタミンAの過剰症は通常の食事ではほとんど起こらないといわれていますが、ビタミンAを過剰に摂取した場合、体にどのような影響があるのでしょうか。不足した場合と合わせてご紹介します。
とりすぎたとき
・頭痛や嘔吐、脱毛、筋肉痛が起こります。
・妊娠中に摂りすぎると胎児に奇形が起こるという報告があります。
・肝臓障害が起こることがあります。
不足したとき
・乳幼児が不足すると、角膜乾燥症になって目が異常に乾燥します。最悪失明に至ることもあります。
・成長期に不足すると、骨や神経の成長障害が起こります。
・成人が不足すると、夜盲症になり、暗い場所での視力が低下してしまいます。
・皮膚や粘膜が乾燥するなどの異常が起こります。
・感染症にかかりやすくなります。
どれくらいとればいいの?
程よくとることがベスト。栄養剤は、とりすぎないように注意が必要です。
とっても大切な栄養素でふだんは肝臓に蓄積されています。このため不足は考えものですが、ビタミン剤などでとりすぎると、腹痛やめまい、肌や骨に不調が出ることもあります。しかし、カロテン類ならとりすぎても健康障害はおきませんので心配はいりません。
カロテノイドとは?
カロテノイドとは、黄色やオレンジ色、赤、紫などの色素で、自然界に数百種類存在します。
光合成をする際に必要な物質のため、すべての植物に含まれます。
また、エサとして摂取した植物由来のカロテノイドを、身体内に持つ動物もいます。
カロテノイドを含む植物などを動物が食べ、身体内で分解されると分解されてできた物質が有用な働きをすることも。その代表がβカロテンやαカロテン、βクリプトキサンンチンなどのプロビタミンAです。
このほか、エビやカニに多く含まれるアスタキサンチンや、トウモロコシなどに多いルテインもカロテノイドの一種で、高い抗酸化作用が特徴です。
〇〇と力をあわせて働きます
ビタミンAが必要になるとたんぱく質がビタミンAとくっついて、肝臓の倉庫から必要な場所へビタミンAを運んでくれます。たんぱく質が足りないと、せっかくためてもうまく使えません。
(参考文献)