にんじんのいろは
身体にうれしい働きをしてくれるβ-カロテンの含有量は、野菜の中でもトップクラスともいわれているにんじん。生育には低温が適し、生産地を移動しながら一年中つくられている緑黄色野菜です。
春夏にんじん(4~7月)、秋にんじん(8~10月)、冬にんじん(11~翌年3月)に区分されます。
本来の旬は9~12月ごろ。甘みも増して、にんじん本来のおいしさが楽しめる時期です。
ニンジン(人参 / にんじん)【分類:セリ科>ニンジン属】
国内で栽培されているものは、ヨーロッパから入ってきた「西洋系」と、
中国で改良された「東洋系」の2種類に分類される。
西洋系は現在の日本で主流の人参で、北海道が総生産量の8割以上を占めている。
にんじんの栄養
にんじんに含まれる栄養素で代表的なのはカリウムとカロテンです。
そのほかにも、ビタミンCや食物繊維、カルシウムなどの栄養成分が豊富に含まれています。
栄養素を無駄なくとりいれるために
にんじんに含まれる栄養素は豊富ですが、食べ方によって吸収率などが大きく変わります。
油を使って調理する
にんじんに豊富に含まれる、β-カロテン/ビタミンAは、脂溶性の成分です。
調理する際は油を使うことで溶け出し、吸収されやすくなります。
そのため、効率よく取り入れるために、炒め物や和え物などで油と一緒に摂ることがポイントです。
ゆで汁ごと食べる
β-カロテン/ビタミンAが脂溶性ビタミンである一方、ビタミンCやカリウムは水溶性の成分です。
水溶性のビタミンは水に溶ける性質があります。そのため、ゆでると栄養がゆで汁に溶けだすことに。損失を抑えるためには、スープやあんかけなど人参をゆで汁ごと食べられるような工夫をしましょう。
にんじんの選び方
にんじんは、オレンジ色の鮮やかなものを選ぶようにしましょう。
オレンジ色が濃いにんじんは、β-カロテンが豊富です。
また、葉のついていた部分が小さいほど硬い芯の部分が細く、柔らかい証拠です。
にんじんを使ったレシピ
冷めても美味しいのでお弁当にもおすすめです。
まとめ
にんじんは、細かく刻んだり摺りおろしたりすることでも、栄養の吸収率を高めることが可能です。
生のまま大きく切ったにんじんの場合、カロテンの吸収率は10%程度です。
しかし、すりおろすことで20%程度にアップするといわれています。
にんじんの栄養と健康効果は、調理方法で大きく変わります。
栄養を丸ごと逃さないように工夫して、ぜひ食卓に取り入れてみてください。